霊山本廟について
霊山本廟は宗祖親鸞聖人のご廟所で、全国の興正派門信徒のご遺骨をお納めするところでもあります。
ここ霊山本廟は京都東山三十六峰の一つ、霊山の麓、清水寺、産寧(三年)坂から二年坂を経て高台寺、祇園円山公園に至る散策路の中間に位置し、寺域一帯は自然の風光に恵まれ、特別風致地区に指定されています。
霊山はその山容から伝教大師がお釈迦様説法の地、霊鷲山に想いをはせて名づけられたと伝えられています。法然上人はこの地で別時念仏を修せられ、その後、時宗国阿上人が正法寺を開き、大いにお念仏を広められた由緒ある聖地であります。
本山興正寺は明治九年、本願寺からの別派独立に伴い、この地に宗祖のご遺骨を納め、本廟とし、歴代御門主のお墓所、そして私ども門末の納骨所として境内を整備してきました。昭和60年には個別納骨壇を備えた浄華堂を開設し、多くのご利用をいただいております。
倶会一処とは、私たちにかけられた御仏の深い願いです。親鸞聖人も「かならずかならず一つところへまゐりあふべく候ふ」と、再びお浄土で会えることを述べられています。聖人の御許にお納骨することを通して、ご先祖様と倶に一つ処に会えるよろこびを味わいたいことです。